HUAWEIってご存知ですか?中国のトップ。世界でもトップクラス。脱Googleでも有名ですね。ノートパソコンやスマートフォンで、Apple社の製品と見間違えるようなデザインの製品を売っているイメージですが、ワイヤレスイヤホンの分野でもついにAirpodsライクな製品を出してきました。
この製品が発表されたのは昨年2019年の9月6日。約一年前です。発表時から目をつけていましたが、ようやく入手することができました。
このイヤホン、開放型にもかかわらずノイズキャンセリング機能がついているという謎のイヤホンなのですが、WH-1000XM3だったり、Airpods Proだったりを購入している身としては気にならないわけがありません。ノイズキャンセリング機能を中心にレビューしていきたいと思います。
Airpodsを想起させる見た目
どっからどう見てもAirpodsにしか見えないその見た目ですが、一応Airpodsとは違う部分は多々あります。
「うどん」?
まず一番の違いは耳から出る部分の、通称「うどん」の長さ。Airpodsのうどんは気持ち出ているかなぁ程度の長さですが、FreeBuds 3は「めっちゃ長い」って感じです。片耳の通話用ヘッドセットがありますが、あれに負けるとも劣らない長さです。個人的にこの「うどん」部分はアピールになるっちゃぁアピールになるので結構気に入っていますが、これが気になる人はちょっと微妙かもしれません。
ファンデーションみたいなかわいいケース
ケースは小さな円でまるでファンデーションみたい。
質感もツルツル光沢って感じで高級感を感じます。てかAirpodsの質感そのままです笑
なめらかな曲線、そして滑りやすいフォルム、薄い横幅ということでポケットに非常に入れやすいデザインとなっています。
フルワイヤレスイヤホンはケースと一緒に持ち歩くことが一般的です。手ぶら移動も考えるとポケットにいれやすいケース形状というのは非常に重要になってきます。
このケースデザインはポケットに入れて持ち歩くという観点で評価すると、非常にいいデザインだと思いました。
ただちょっとケースからイヤホンが取り出しづらい
唯一。ほんとに一つだけ。ケースからイヤホンが取り出しづらいという問題があります。これまで外出時はAirPods Proをよく使って来たのですが、それに比べるとFreeBuds 3はちょっとだけ取り出しづらい。
(慣れはあるかも…)
棚の奥にある本を取り出すために手を伸ばす感覚はわかりますでしょうか?FreeBuds 3のイヤホンを取り出す感覚はまさにあんな感じ。難しくはないんだけどちょっとだけストレスなんです。
音楽聞くかぁとケースからイヤホンを取り出してイヤホンをつけるこの動作が多少ギクシャクしてしまうのです。これはデザイン的にはあんまりよくないかなと僕は思います。うまく取れなくて力を入れすぎると、イヤホンを地面に落とすこともあります。
小さいイヤホンですから、電車で落とすなんてことをしたらもうおしまいです。
ほんとここだけちょっとだけ…ここだけかなり残念な部分です。
イヤホンの設定はAndroidスマホから可能
ノイズキャンセリングの設定だったり、操作ショートカットの設定だったり、ファームウェアのアップデートだったり、そういったイヤホンの動作設定はスマートフォンの専用アプリケーションから行うことができます。
AI Life
AI Lifeという今どきな感じの名前のアプリケーションが用意されています。FreeBuds 3専用のアプリケーションというわけではなく、他のHUAWEI機器を統合管理するためのアプリケーションっぽいです。
ノイズキャンセリングの設定がめちゃくちゃおもしろい件
ノイズキャンセリングの設定は専用の項目があります。このノイズキャンセリングの設定が非常にガジェットオタクにはたまらない仕様になっていて、非常に楽しめました。
ノイズキャンセリングを調整という文字の上になにやらぐるぐるするUIがあります。これをぐるぐるしてみると…
そうなんです、ノイズキャンセリングが変化するのです。
ノイズキャンセリングがうまくいく箇所、いかない箇所があると思います。場所によってこのパラメータを調整することで、ユーザー自信でその場で最適なノイズキャンセリングの調整を行っていくという仕様のようです。
これUX的にはあまりいいと思いませんが、オタクUX的にはめちゃくちゃいいと思います。この自分でノイズキャンセリングを調整している感覚、そしてその調整によって聞こえる音が変化するところ、様々な部分がオタクセンサーにビビっときます。最高です。
左右のイヤホンに操作ショートカットが設定できる
Airpodsもタップで音楽を再生したりスキップしたりとショートカットがありますが、もちろんFreeBuds 3もその機能はあります。
左右それぞれのイヤホンをダブルタップすることで、5つのうち1つのショートカットを実行することができます。
- 再生/次の曲
- 再生/一時停止
- 音声アシスタントを起動
- ノイズキャンセリングをオン/オフ
- なし
以上5つのうちの一つを設定することができます。
僕は左イヤホンを「ノイズキャンセリングをオン/オフ」に、右イヤホンを「再生/一時停止」に設定しています。
残念ながら音量調整はできません。イヤホンだけで音量調節ができるとかなりうれしいなと思うのですが、このコンパクトさではなかなかむずかしいみたいですね。ちなみにAirpodsも音量調節機能はありません。Siriとかそういった音声アシスタントを使えばスマホを触ることなく音量調節は可能なので、FreeBuds 3もGoogleアシスタントとかを使いますかね…。
開放型のノイズキャンセリングの実力
さて、いよいよ本題のノイズキャンセリングの実力です。
言ってしまうと大したことありません。
というかむちゃくちゃ面白いです。
そうもうノイズキャンセリングとは違う別の機能みたな感じなのですよ。
そもそも開放型のイヤホンで完全なる静寂なんてムリな話だと思います。少なくとも現代技術では。
Airpods ProやWH-1000XM3といった世界最高峰のノイズキャンセリング機能と比べると、ノイズキャンセリングがないって言ってしまっても問題ないくらいの性能です。
変化する環境音
前項でノイズキャンセリングが調整できると書きましたが、どうやらこのノイズキャンセリング機能は、場所ごとにノイズキャンセリングを調整する必要があるみたいです。
つまり、歩きながらとか、角度を変えるとか、そういう音源場所が変わるような動作を繰り返しているときにはノイズキャンセリング機能がうまく働きません。
動いていると突然謎の音が聞こえ始めたり、突然静かになったりと、ノイズキャンセリング機能によって音の世界が改変されます。
音質は別に普通。2万円は高いかなぁ?
音質は可もなく不可もなしという感じ。WH-1000XM3は音質も最強ですが、あれと比べてはいけませんが…。少なくとも僕の耳では日常的に音楽を聞く程度だったら普通に使えるレベルです。
重低音の確認はたいていSkrillex Kill Everybodyを使うのですが、普通に重低音は出ています。
バイオリンのソロ演奏曲も聞いて見ましたけど、ちょっとだけ気になるところもありますが、別に普通です。
ただ2万円だせばもっと音がいいイヤホンは変えるわけですから、音でこのイヤホンを選ぶというのは悪手かなぁと僕は思います。
例えば上のイヤホン、クラシック聴くのではめちゃくちゃいいです。生産終了しちゃったので、新品はめちゃくちゃ高いですが、中古で13000円くらいで買えそうです。同じ2万円だすなら、こちらを購入したほうが音質的には幸せになれると思います。
重低音だったら、こいつは1万円で購入できちゃいます。かれこれ5年くらい使っていますが、ケーブルは何回かお亡くなりになりましたが、本体はまだ健在です。FreeBuds 3の半分の価格で買えちゃいます。
つまり、FreeBuds 3は音質で選ぶイヤホンではないということです。
フルワイヤレスイヤホン、使い勝手、気軽さ、そういった部分に2万円払うんだよってことを念頭に購入候補にあげていただけるといいのかなと思います。
ちなみにスマホがHUAWEIだとめっちゃいい
自分、「HUAWEI Mate20 Pro」をメインスマホとして使っているのですが、FreeBuds 3とMate20 Proの相性が非常によく、めちゃくちゃ便利に使っています。
同じ会社の元フラグシップスマホと現フラグシップイヤホンなわけですからそうでなくては困るわけですが、にしてもかなり快適。
一番最初にイヤホンとスマホを接続するときも一瞬だったし、その後のスマホとイヤホンを接続するところも一瞬。
ことスマホとイヤホンの接続に関して、まだまだ有線に比べるとちょっとめんどくさい部分があるワイヤレスイヤホンですが、FreeBuds 3とMate20 Proの接続が早すぎて快適過ぎて、Mate20 Proでは今後有線イヤホンを使うことはないかもしれません。
iPhoneとAirpods Proの接続速度より気持ち早い気がします。
技術の進歩はすごいですね。
Androidユーザーでカナル型イヤホンが嫌いな人にはおすすめです。
Androidユーザー、特にHUAWEIユーザーのカナル型イヤホン嫌い勢には超おすすめです。
iPhoneユーザーはおとなしくAirpods系列買ってください笑
さて、個人的には見た目と取り回しの良さではかなり満足の行く結果となるイヤホンでした。
定価2万円という価格の音質ではありませんが、この価格はその音質とは別の性能に使われているわけでそういう意味では総合的に2万円の価値を生んでいると私はそう解釈しております。
音質以外は結構いい。気になった方はぜひ購入して見てください。
どこからどう見てもAirpodsに酷似しているので、次回はAirpodsと見た目の比較でもやってみようかなと思います。